公式サイトFacebookTwitter

たった一人の戦後処理。

旧日本軍が建設した「死の鉄道」、

その贖罪と和解に生涯を捧げた男がいた。


時に旧連合国捕虜や旧日本軍関係者の強い反発に遭いながら、彼は妻とともにその歩みを続けた。元捕虜は、彼を「握手できるただ一人の日本人」「レジェンド」と呼んだ。一方、復員する日本軍12万人全員にタイ政府が「米と砂糖」を支給してくれた恩義に報いようと、学生らに奨学金を贈り続けた。93年の生涯でタイへの巡礼は実に135回に及んだ。これはその男の晩年を約20年にわたって取材し続けた地元放送記者による記録である・・・

第34回日本映画復興奨励賞受賞
2016年第90回キネマ旬報ベストテン文化映画部門5位
第22回平和・協同ジャーナリスト基金賞 奨励賞
2016年第3回浦安ドキュメンタリー映画大賞
World Film Awards 2018(インドネシア)Golden World Awards

東田シネマvol.45は、映画 『 クワイ河に虹をかけた男 』を上映します。

08/24(金) 10:30/13:00/15:30/18:00
08/25(土) 10:30/13:00/15:30/18:00
08/26(日) 10:30/13:00/15:30/18:00

09/07(金)18:30北方シネマへ

予約一般1000円/当日一般1200円
大学・高校生500円/シニア(60歳以上)1000円
障害者手帳をお持ちの方は、1000円です。
ご予約はこちら!会場お問合せ

*満田康弘監督の来場予定!

08/24(金)10:30/13:00/15:30
08/25(土)10:30/13:00

アジア太平洋戦争下、旧日本軍が建設した泰緬鉄道

アジア太平洋戦争の最中の1942年7月、旧日本軍はタイとビルマを結ぶ泰緬鉄道の建設に着手した。ビルマ・インド方面の陸上補給路を確保するのが目的である。建設工事にはイギリス、オーストラリア、オランダなどの連合国捕虜6万人余と25万人以上の現地アジア人労務者を動員。20世紀初頭にイギリスが「10年はかかる」として断念した415kmのルートをわずか1年3か月余りで完成させた。だが、食料・薬品不足の中の長時間労働に加え、コレラ、赤痢などの伝染病が蔓延。捕虜1万3千人、労務者推定数万人の犠牲を出した。

永瀬隆は陸軍通訳として、タイ側の鉄道建設の拠点カンチャナブリ憲兵分隊に勤務するが、戦後まもなく連合軍が派遣した墓地捜索隊に同行し、悲劇の全容を目の当たりにする。この経験が永瀬を鉄道建設の犠牲者の慰霊に駆り立てた。一般日本人の海外渡航が自由化された1964年以来、妻の桂子さんと二人三脚で巡礼を開始。タイ訪問は生涯で135回を数えた。1976年にクワイ河鉄橋で元捕虜と旧日本軍関係者の和解の再会事業を成功させ、旧連合国でもその名を知られる存在となった。

もうひとつの活動の柱はタイへの恩返しだ。終戦後、タイ政府は復員する12万人の日本軍将兵全員に飯ごう1杯と中蓋1杯の砂糖を支給してくれた。連合軍側に内密に施された恩義に報いるため、1965年から自宅にタイ人留学生を受け入れ、1986年にはクワイ河平和基金を設立。学生に奨学金を贈り続けた。

本作品では1994年2月の永瀬さん82回目のタイ巡礼を皮切りに永瀬さんの活動を追う。永瀬さんが元捕虜や元アジア人労務者、タイの元留学生や奨学生と築いた絆。戦後処理を放置してきた日本政府への怒り。戦中派としての複雑な心情と次世代へのメッセージ。様々な葛藤を抱えながらたどり着いた長い旅路の果てに永瀬さんが見たものとは・・・

公式サイトより

監督:満田康弘
撮影:山田寛 永澤英人
編集:吉永順平
MA:木村信博
CG:森有香
音楽:三好麻友
語り:森田恵子
制作:溝内靖晃 黒田雄二
配給:きろくびと

 2016/日本/119分/ドキュメンタリー