愛しいキタキツネを、父母の国へ送る

1986年カメラはすべてを撮っていた
アイヌ民族の知られざる祭祀



東田シネマvol.66は、記録映画 『チロンヌカムイイオマンテ』を上映します。

2023年
01/28(土)10:30|13:00|15:00
01/29(日)10:30|13:00|15:00

会場:北九州市環境ミュージアム・ドームシアター

住所:北九州市八幡東区東田2丁目2-6
JR鹿児島本線『スペースワールド駅』下車、徒歩約10分
西鉄バス『イオンモール八幡東』徒歩約5分


1000円/予約一般
1200円/当日一般
0500円/大学・高校生校生
1000円/シニア(60歳以上)
1000円/障害者手帳をお持ちの方


アイヌの幻の祭り

 1986年、北海道屈斜路湖を臨む美幌峠で、大正時代から75年ぶりに「キタキツネのイオマンテ(霊送り)」が行われた。わが子と同じように育てたキタキツネを、神の国へ送り返す。


ウポポ(歌)とリㇺセ(踊り)の原点

 霊魂を神の国へ導く時がくる。イオマンテでは、一言一句に魂を込めカムイノミ(神への祈り)を唱え、ウポポとリㇺセが捧げられる。アイヌの歌と踊りの原点がここにある。


不世出の伝承者・日川エカシ

 祭祀を司るのは、明治44生まれの日川善次郎エカシ(当時75歳)。祈りの言葉を間違えれば神の怒りをかうという大役である。神の国へ戻ったチロンヌㇷ゚カムイ は、人間の国で歓待されたようすをみんなに聞かせ、うらやましがられる。仲間たちは、肉と毛皮をみやげにして、人間の国を訪ねたいと願うのだ。


人気漫画『ゴールデンカムイ』の監修者・中川裕が全訳、監修

 日川エカシの祈りのすべてをアイヌ語に書き起こし、現代日本語訳で甦らせた。映画は、1986年に撮影したものをレストア(補修)し、35年ぶりに作品に仕上げた。北村皆雄監督は「民俗の記録は古いほど原型が残っている。時間の奥に眠っていたアイヌの世界観を現在に引き出した」と語る。



監督:北村皆雄
語り:豊川容子
配給:ヴィジュアルフォークロア

2021年|105分|G|日本