公式サイト

それでも、復興へむけ村をあげて狼煙をあげる―


東田シネマvol.56は、映画 『 西原村 』を上映します。

07/26(金)10:30/13:00/15:30/18:00
07/27(土)10:30/13:00/15:30/18:00
07/28(日)10:30/13:00/15:30/18:00

08/09(金)18:30 北方シネマ上映会へ!
北方シネマの会場は、小倉北区の北九州市立大学北方キャンパス本館A-101です。アフタートークには、久保理茎監督と農村社会学者の徳野貞雄さんが来場します!

料金:
1000円/予約一般
1200円/当日一般
0500円/大学・高校生
1000円/シニア(60歳以上)
1000円/障害者手帳をお持ちの方

会場:北九州市環境ミュージアム


人生が一変した村人たち 2年の記録。

千年に一度といわれる活断層型地震が2016年4月、村を襲った。

一夜にして1200人が家を失った。

恐怖をのりこえ地元で再建するか、断層から離れた場所へ移り住むか、悩み続けた。地域や家族の中でも、意見は割れた・・・



ディレクターからのメッセージ

映像ディレクターの久保理茎(くぼ りけい)ともうします。熊本の被災地・西原村へ、宮崎市から妻の実家の軽トラを借りてトコトコ通い撮影をつづけてきました。

あの日、突然住む家を失い、大切な家族を奪われた方々がいます。

住みなれた土地への愛着と、活断層への恐怖とのはざまで、どうやって地域再生へむかっていくのか、苦悩するみなさんの姿から、多くを学んでおります。巨大地震がいつどこで起きてもおかしくない、この国。「わがこと」として胸に刻みながら取材を重ねてきました。


百年後に語り継ぐために、震災の記録映画を作り、被災地「西原村」に譲渡する


震災直後「ドローン撮影」をされた広島大学 貞森拓磨氏(救急医療の専門家)は、当時、村に着くやいなや副村長から熱く熱く「百年後に語り継ぐために 撮ってください!」と要望され、エアショットを2週間撮り続けました。その貴重な記録映像も映画で使わせて頂きました。

再び立ち上がろうとする村のことを、広く知ってもらうために、これから村に生まれてくる子どもたちのために、将来にわたり「自由に」上映会やDVD配布などを行ってもらうことを目的としています。


西原村ってどんなところ?


人口およそ7000人。熊本県西原村(にしはらむら)は、熊本空港のすぐ近くにあり、世界的な観光地・阿蘇の入口に位置し、2015年には「日本一競争力のあるまち(市町村)」として日経新聞で紹介されるなど、日本有数の「元気な村」として知られつつありました。

ところが、2016年4月の激震におそわれ、村の建物の6割近くが「全半壊」。7000人の村民のうち4000人が避難。5人が直接の被害者となり、1200人を超える方々が住む家を失いました(村民の6人にひとり)。2018年初春の時点でも、1100人を超える村人が仮住まいを余儀なくされています。

熊本の小さな村「西原村」で起きたこと、そして今も日々起きている困難は、決してひとごとではありません。千年に一度といわれる大災害でした。通常経験しようがない重い課題に直面し、もがきながら乗り越えようとする村人の姿を見つめること。きっとそれは、観る人を変える力をもつ!と信じます。


「鎖のひとつ」に


そもそも、西原村でカメラを回し始めたのは、2016年の暮れでした。はじめは役場の震災復興推進室(その後「課」に昇格)の職員の方々の協力を得て、撮影を開始しました。そして、布田(ふた)や大切畑(おおおぎりはた)といった、壊滅的被害をうけた地区のみなさんも撮影に協力していただけるようになりました。

みなさんの、ポツリポツリ語ってくださる言葉や、逆に言葉にできない時のシジマには、とにかく何かを伝えたい、知ってもらいたい、という熱い思いがあふれていました。

私が映像の仕事を始めた1991年の雲仙普賢岳の噴火以来、1995年の阪神・淡路大震災、2004年中越など、各地で長年経験したことのなかった異変が起き、2011年の東北、そして2016年熊本とつづいています。列島にすむ、すべての人が当事者となる可能性があるということを、つくづくおもっております。彼我の差をこえて、各被災地への支援の輪をつなげていくための、「鎖のひとつ」に、この作品がなればと願っています。


公式サイトより抜粋


スタッフ

ディレクター:久保理茎
音楽/MA:種子田博邦
ナレーション:菅剛史
題字:松永壮
製作:映画『西原村』プロジェクト/代表 久保理茎

2018/85分/日本/ドキュメンタリー